【Advent Calender 17日目】チャンチュン攻撃に打ちのめされ…ない!!!
青年海外協力隊 Advent Calendar 2018 - Adventar 17日目担当のチャンピラ野郎です。
12月1日~25日まで、毎日世界中のどこかしらの協力隊員が
このAdvent Calenderに沿ってブログを更新しています。
交換日記みたいなもの?違うか。
発起人は、元箱根駅伝ランナーの神(あだ名)
神のおかげで今月2回もブログ更新できました。ありがとう
猫のベルちゃん(オス)が可愛い
※毎度ながら、以下すべて個人の見解です。
チャイナ!
チャンチュン!(バカにした感じで)
チンチャンチョン!(ツバ飛ばしながらバカにした感じで)
チュワンチュワ~~~ン(ぶん殴りたくなるような猫なで声で。たぶん中国語の真似)
アジア圏外で生活する方は、一度は言われたことがあると思う。
「よその国に勝手にお邪魔しているのだから、怒るのは筋違いだ」
という考え方もあるようだけど、私はそうは思えない。
気持ちに余裕があるときは反論したり無視するけど、
しつこく何メートルもついてきながら言われて、本気で腹が立って
大の男相手に胸倉掴んで怒鳴り散らしたこともある。(マネしてはいけません)
チャンチュン攻撃(口撃)
62か国訪問した中での被差別経験
過去、長期/短期合わせて62か国訪問した。
基本どこへ行ってもチャンチュン言われるけど、気にするほど多くはなかった。
コソボ以外は。
コソボのプリズレンでは、少し歩くだけでかつて無いほどチャンチュン攻撃を受けた。
女1人ということもあって、わざわざ駆け寄ってきて耳元で連呼するやつもいた。
泊まっていたホステルに戻り、泣きそうな顔で疲れ切っている私に、
宿のお兄さんはどうしたの?と声をかけてくれた。
「チャンチュン!とかアジア人をバカにするような言葉をしつこく言われた。
いろんな人に言われた。アジア人がここにいるのは、そんなに悪いことなの?」
そう言う私に、彼はこう答えた。
「仕方ないよ。奴らは自分と違う見た目の奴をバカにしたがるんだ。
自分たちが一番だと思っているから。
俺なんてここの人間なのにしょっちゅうバカにされるよ、道端で。」
彼は全身タトゥーだらけ&両耳・顔にたくさんのピアスをつけていた。
「そんな奴らはほっとけばいいよ。人種なんて関係ない。気にすることないよ。」
確信犯なのか否か
私が住むチャンピラは、過去に日本人ボランティアが複数入っていたこともあり、
冒頭のような言葉をかけられることはあまりない。
たまーーーーーーーに言われるくらい。
ただ、隣町ジェンダでは、歩いていると必ずと言っていいほど言われる。
ある日、県のオフィサー(大卒、日本に短期滞在歴有)にこの話をした。
彼の見解はこうだった。
「きちんと教育を受けた人は、チャンチュン等が悪い言葉だということ、
人を差別してはいけないということを理解している。
ただ、ここはマラウイ。
この辺りでまともな教育を受けている人は少ない。だから、
自分が悪いことをしている、と思ってないんだと思う。仕方ないよ。」
そうかもしれない。
たしかに、意味も分からずチャンチュンと言っている人もいると思う。
いわゆる欧米人(便宜上こう呼びます)とアジア人の見分けがつかない人もいる。
チャイナ!と呼ばれたベルギー人を見たことあるし、
私自身、かつていたアメリカ人ボランティアの名前で呼ばれたこともある。
でも、バカにしているかそうでないかくらい、わかる。
言い捨てて逃げる人もいるし、吐き気がするような猫なで声で連呼してくる人もいる。
わざわざ何メートルもつけてきて耳元で言い続けるやつもいる。
今言ったの誰?
先日の話。
データ通信料金をチャージしようと隣町のとある商店に入った。
店内にいたのは、店員男性×4、その他男性×4
現地語で挨拶をし、金額を伝えお金を出したとき、
チャイナ!チンチャンチョン!チュワンチュワ~~~ン!
とクスクス笑いながらつぶやく声が背後から聞こえた。
狭い店内。外国人どころか女は私1人。
どう考えても私がマイノリティな状況、不利な状況で
そうやって言ってくることに、心底嫌気がさした。
「誰?」
お金を出す手を止め、振り返って聞いた。
シーンとする店内。
「今言ったの誰?って聞いてんの。英語わかる?
チャンチュンって言った奴いるでしょ、誰?」
誰も名乗り出ない。言ってはいけない言葉だと分かってるんだろうな。
「だからさ、今言ったの誰?あなた?それともあなた?」と一人ずつ聞いていると、
「そこで立っている2人のどっちかだよ…」と誰かが答えた。
その2人の前に立って、どっちが言ったの?と聞くも、目を逸らして何も答えない。
「まず初めに、私は中国人じゃなくて日本人。今あなたたちが言った言葉の意味、知ってる?」
こちらを見る2人。
「あなたたちが言ったのは、ピーーーーーーーーーッ(ものすごく汚い言葉を使ったので伏字)って意味だよ。
外国で知らない人からそうやって言われる私の気持ち、わかる?」
黙ったまま気まずそうに下を向いた。
「もういい。あなたたちマラウイアンの恥だよ。ピーーーーーーッ(同上)じゃあね。」
と、怒り狂いながら店を出た。
全員今日のシマ(主食)に大量に小石入ってろ!!!とイライラしながら
バイクに乗る準備をしていると、店にいた男性(何もしていない)が1人近付いてきた。
「君の言う通りだよ。マラウイアンが嫌な思いさせてごめん。
チャージできなかったよね。あそこの店ならできると思うから…
本当にごめん」
日本含め外国の支援で生活をし、日本車に乗り、
漢字が書かれた中国の古着を着ながらアジア人をバカにする彼らが本当に滑稽に見えた。
チャンチュン攻撃に対するワイ氏の薄い見解
予想/想像するということ
マラウイで生活していると、出来事の行く末を予想/想像しない人が多いなと思う。
(〇〇人だから、とか一括りにすべきではないのは承知)
こう言ったら相手はこう思う、人を傷つける、など想像しないから平気で口に出せる。
バイクに乗っているとき、
・左右見ずに車道を渡る
・バイクが近付きホーンを鳴らしているのに無理やり車道を横切る
・振り返って後ろにバイクがいるのを確認しているのに、なぜか突然前に飛び出してくる
こんな歩行者と遭遇するのは日常茶飯事。
彼らを避けるためにこちらが転んだこともある。
これも、
今渡ったら死ぬかもしれない、今飛び出したらバイクが停まれないかもしれない、
と予想出来ていないからなのかな、と思う。
他にも、学費が必要なのに給料受け取りと同時に大きな買い物をしてお金を使ってしまい、学費が足りない!と騒いでいたり、
「あれ???こうなることは分かってたよね?????」と言いたくなるような出来事が多々ある。
国語とか道徳とか理科の実験とか図工とか、こんなん大人になったら使わんだろと思っていたけど、
予想する力とか想像力はそういう基礎教育(?)で培われるのかな。
自分の中の差別意識
チャンチュン攻撃によって気付いたことがある。
アジア人をバカにしてくるマラウイアンに腹が立っているのはもちろんだけど、
「チャイニーズ」と間違われることに腹が立つ自分がいた。
国籍を間違われたら嫌なのは別におかしなことではないと思うけど、
もしこれが、「アメリカン」「ジャーマン」だったらここまで嫌な気持ちになっていない気がする。
つまり、差別を嫌がる自分の中にも、
「自分は中国人とは違う」という中国人に対する差別意識や所謂白人コンプレックスが存在するということ。
※旅行で中国に1ヶ月滞在した際、嫌な思いなんてほとんどせず毎日中国人に本当に助けられたし、
中国ってめっちゃいいとこー!って思ってます。
それともう一つ。
「外国のお金で生きてるくせに外国人をバカにすんな」
とマラウイアンに対して思ってしまったこと。
「~なくせに」と思った時点で、マラウイアンを自分と対等の存在として見れていない。
「現地の方と同じ目線で」が基本なのに、同じ目線どころか思い切り見下してた。
これ、ボランティアとして致命的な気がする。
落としどころがわからん。終了。
写真サイズの変更方法がわからなかった。残念。
エスワティニってどこ?って感じだけど、旧スワジランドのこと。
最近テレビでエスワティニの特集やってるみたいだから、聞いたことある人もいるかも?